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顔面麻痺

しまりす子は50歳の女性だ。
今朝も起きて顔を洗おうと鏡を見ると、なんだか顔が歪んでいるように見えた。慌ててメガネをつけてマジマジと見ると、顔の左半分の動きが悪い。

「なんでだろう?」
よく分からなかったが、そのうち治るじゃないかと思い、朝ごはんを食べることにした。

しかし、ご飯を食べる時も口がしっかり閉まらないので、特に牛乳を飲む時に溢れてしまう。目も乾いてきてなんだか痛くなってきた…。

これはまずいと思ったが、どこに受診したらいいんだろう?ネットで調べてみると、顔面麻痺、耳鼻科、とある。

そうだ、夫のポン太がしまりす耳鼻科に通っているし、私も行こう、そう思い立ち、早速しまりす耳鼻科を受診したのだった。

先生、こんにちは

しまりす子さん、こんにちは

しまりす子は事の経緯についてしまりす先生に逐一説明した。

よく耳鼻科にいらっしゃいましたね。実は顔面麻痺はよく耳鼻科で治療することが多いのです。それは、顔面神経の走行に関係するのですが、細かい話はさておき先に一通りの診察をしましょう。

しまりすはしまりす子の顔面の動きを確認した後、鼓膜所見を確認、耳下腺腫瘍がないか確認し、念のため簡単な神経所見の確認、そして声帯の動きや舌の動きなども確認した。

しまりす子さん、おそらくですが、ベル麻痺という病気だと思います。

顔面麻痺は、大きく分けて脳の問題で顔面麻痺をきたす場合と、末梢性の顔面麻痺という2つの病気に大別して考えるのですが、しまりす子さんの場合、頭から症状が起きているわけではないようです。

ただ、顔面麻痺は滅多にない病気です。
ステロイドなどを使用しながら治療しますが、クリニックで使うステロイドの容量では少ないことが多く、また他の原因の精査も必要です。

どんぐり総合病院へすぐに紹介状を書きますから、今から向かってください。

治療介入しても、完全に治るまでには相当の時間がかかることが多いです、そのことは念頭に置いておいて下さいね。

しまりす先生は、どんぐり総合病院の耳鼻咽喉科宛てに急ぎ紹介状を作成した。

滅多にない顔面麻痺

顔面神経麻痺は、しまりす先生も言っているように、滅多にない病気です。

脳から出た後の顔面神経は、耳の奥から耳下腺、顔面の筋肉まで、耳鼻咽喉科の広い範囲を通っていくため、治療は耳鼻咽喉科で行う事が多いのです。

中には真珠腫性中耳炎、耳下腺腫瘍などが原因で顔面麻痺を来すケースもあり、十分な精査が必要です。

一般的には顔面神経に潜むヘルペスウィルス属の再増殖に伴い、顔面麻痺が起きるとされており、皮疹などを伴わない軽度のものをベル麻痺、皮疹などを伴い他の神経麻痺も来すことがあるものをハント症候群と呼ぶことがありますが、初期の場合判断が難しいケースもあります。

いずれにしても早めの治療介入が肝心です。

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